もう一人の親友

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私の中で

どんな私でも受け入れてくれて

どんな私でも笑ってくれて

安心して自分を出してなんでも話せる存在というのが

これまでの人生で3人います。

一人はもちろん

高校1年生の終わりからお付き合いして

結婚した夫。

一人は

19歳頃から仲良くなった

夫の友達の高校時代の彼女である

現在愛知にいるC

そしてもう一人は

私は中学3年生の2学期から盲学校に転校したのですが

そのクラスメイトの男子3人の中の一人、黒田くんです。

県内に盲学校というのは一つしかないため、

多くの生徒が実家を離れて寮に入っていました。

私は元々盲学校から2キロの場所に住んでいたため通いでした。

小学部から男子3人だけで8年程過ごしていたクラスに私が転入し、

初めての女子ということもあり?

みんなとても優しく、お姫様のように大事に扱ってくれました。

視力が落ちて、学年400人のマンモス校から盲学校に転校した私は、

クラス4人という小人数、しかも女子がいない教室で

とても気楽に楽しく過ごすことができました。

目が見えなくなったばかりの時間を

あの3人に囲まれて送れたことを

本当によかったと思っています。

中でも

黒田くんとはたくさん話をしました。

全盲とは思えないすさまじい運動神経の持ち主で、

スポーツ大好きな男の子でした。

彼はまんべんなく成績がよく、

社会と理科が赤点ギリギリレベルの私は、

戦える、数学と英語のテストだけいつも競って遊んでいました。

長期休みで和えない期間や

彼が県外の大学に進学してからも

夜中に何時間も電話で話をしました。

特に試験前になるとお互い現実逃避?でよくしゃべりました。

彼は県外の大学、大学院に進み、

今は東京の盲学校で教員をしています。

大学院で一緒だったすてきな人と結婚しています。

そして、明日、

東京パラリンピックの

ブラインドサッカーに日本代表で出場します。

地元での聖火ランナーも務め

奥さんと二人で走っていました。

先ほどメッセージをくれて、

明日、朝9時からフランスとの試合がテレビ中継されるそうです。

クラスメイトだったのはたったの3年半でした。

今では連絡を取ることも年に一度あるかないか程度ですが、

急に目が見えなくなった思春期の私が

一番話をした相手だと思います。

友達として私を受け止めてくれ、尊重してくれて、

自分自身を確認するためにたくさん話を聞いてもらった気がします。

夫との恋愛も応援してくれて、協力してくれました。

夢が叶って全盲なのにサッカー選手。

たどり着いたパラリンピックの舞台。

これまでの練習の成果と思いを、精一杯発揮してほしいと願っています。

私はテレビ越しにパワーを送ります。

がんばれ!

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