オンライン化

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新型コロナウイルスの影響で、昨年から私の夫も県外での講習や会議がほぼなくなりました。

視覚障害者関連の全国の集まりもZoomなどで開催され、自宅から参加しています。

同じ日に会議や講演が重なり、午前、午後、夜と3つ参加していた日もありました。

実際にお会いして直接お話をするというのももちろん必要だと思います。

でも会議や講習会など、出席しても『会場に座って話を聴くだけ』のものに自宅にいながら参加できるのは、私たちにとってうれしい世の中の変化です。

私たち視覚障害者にとって、移動は楽ではありません。

例えば夫が東京での会議や行事に参加する場合、

自宅から空港までタクシー 料金4000円程、
空港で職員の方に搭乗の誘導のお願いをする、
羽田空港で飛行機を降りる際の誘導の連絡も依頼しておく、
空港の職員の方にその後の次の乗り物まで案内してもらう、
電車に乗る場合も、降りる駅を伝えてホームにお迎えに来てもらう、
ホテルにチェックインしたら部屋まで連れて行ってもらい、コンセントの位置、トイレとお風呂の中の造りなどを教えてもらう・・・

帰りも上記の手順を逆から繰り返します。

最近も、視覚障害者の駅のホーム転落の死亡事故が何件も起きています。

私と違い、見えなくても白杖でどこへでも出かける夫ですが、一人で県外に行く時はやはり心配です。

夫が県外のイベントに参加するには、本当に時間、お金、労力の全てが必要なのです。

そんな中、これまでは東京や大阪のリハビリ施設に入所しないと受講できなかった講座がZoomで始まることになり、夫はWordのオンライン講座を3か月受けました。

休日にオンラインで授業を受け、夜中に課題をやってメールで提出する・・・
仕事を能率化するためでもあり、趣味のようでもあり、夫の中ではゲームのような感覚でがんばれているとのこと。

終了後の検定試験は北九州に受験に行きました。

九州での受験者は夫一人。夫のために受験の会場と日程が調整されました。

昨年10月にオフィスの日商検定 Word3級、今年4月にExcel3級に合格しました。

Word3級やExcel3級というのは誰でも持っているものかもしれませんが、

パソコンの画面が見えない、マウス操作ができない視覚障害者が、音声読み上げとキーボード操作で健常者と同じ検定に合格したというところに意味があるのだそうです。

勉強したくても、東京や大阪の施設に入所するなどは仕事をしていれば現実的に難しくてできなかったので、

自宅にいながら講座を受け、受験日だけ北九州に行けばいいというのはとても助かりました。

さて、3級に合格したばかりですが、今日からは早速、Excel2級のオンライン講座が始まるとのこと。

また仕事をしながら勉強する、ハードな日々になります。

自分を高めることに貪欲な夫は、忙しくてもゲーム感覚で楽しむのだと思います♪

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