全盲故の思い違い

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視覚障害者、全盲の私は

この世界にあるものが何も見えません。

目が見えない分心の目で見える説

あるんでしょうか…?

そのように言ってくださる方もいらっしゃいますし、

自分でそう思うことも時々あります。

ちなみに、

私たち夫婦はお互いにお互いの顔を見たことがありません。

娘たちの顔も知らないんですよね。

自分の顔は中学生まで見ていました。

親戚から娘たちのことを私の小さい頃そっくりと言われたりすると

子ども時代の自分の顔は覚えているので、あんな感じなのかぁと想像したりしています。

見えない分、

聴覚、触覚、嗅覚、味覚プラス第六感などで何かを感じ取ることはできても、

色や形を目で見ることはやっぱりできません。

何かを買う時に

見えないながらも、いや見えないからこそでしょうか

どの色にしようか結構迷う時があります。

購入してからは、そのものを見る時に

聞いた色でなんとなく想像をして暮らすことになります。

どの色にするか決めるまでに迷ったものは

私の想像の中で定着しなくて、

迷って選ばなかった方の色で間違えて覚えていることがあります。

5年以上前に買ったストレッチに使うウエイブリングという輪っかがあるのですが、

何色でもいいと思いながらピンクとイエローで迷いました。

私の好みだとなんとなくピンクだけど、夫も使うかと思うとイエローがいいかなぁと悩んだところまでは覚えているのですが、

結局どちらを選んだか記憶にありません。

そのリングを握ると

その日の気分でピンクに見えたりイエローに感じたり。

まあ何色でもいいので自由に想像しています。

踏み台昇降をするために購入したステップは

ブラック×グレー

ブラック×レッド

ぷラック×ピンク

と、2トーンの組み合わせが3種類あり、

私の中ではピンクがいいかなぁと思ったのですが、

Amazonの商品ページを長女に見てもらったら

リビングに置くなら赤がいいんじゃないとのことだったので

ブラック×レッドを選びました。

洋服や靴やバッグなどは

ほかのアイテムとの組み合わせや

自分が身に着けた状態を真剣にイメージして選ぶからか

色を勘違いしたまま着るということはあまりないですが、

家で使うものとなると

選ぶ時には何色がいいかなぁとわくわく迷っても

購入後はそれが何色だろうと関係ないので

後から記憶があいまいになっているということがよくあります。

先日のブログに書いたレインポンチョについて

視覚障害者の後輩からどこで購入したんですかと質問を受けました。

ネットでみつけた雨具専門店で選んだのですが、

もう随分前なので私と同じポンチョは取り扱っていないようでした。

参考までに私のレインポンチョの情報を伝えてあげようと

念のため確認で、次女に

「お母さんのレインポンチョって、エンジみたいな赤に、ゴールドのラインだったよね?」と聞きました。

すると

「え?青だよ?」と。

「はぁぁぁ??お母さんの、雨の日に着ているのだよ?青?いや、赤でしょう?」

脱衣所に干しているのを見に行ってもらうと・・・

ネイビーに、赤のラインのボーダーとのことでした。

なんということでしょう。

ずーーーっと、

雨の日の私のポンチョ姿は、薄いエンジのような色をイメージして生きてきました。

心の底からびっくりしました。

それで思い出したのは、

7年前、レインポンチョを選ぶ際、

確かエンジのような赤にゴールドのボーダーと

ネイビーに赤のボーダーと2種類あり

スマホの画面を母に見てもらい、どちらも良くて母も迷って、

最終的には赤は目立ちすぎるかなとなったような気がしてきました。

首から膝下までと面積が大きいので、赤にゴールドのボーダーは派手かなとなったのかもしれません。

長年使って変色してエンジがネイビーになったわけではないでしょうから。

質問してくれた後輩は

レインコートだから透明をイメージしていたらしく、

ブログには書いていなかった色柄も伝えることができてよかったなと思いました。

その後輩は私のブログ

リュックサックで生きる

を読んで、最近斜めショルダーからリュックサックに変えてみているそうです。

うれしい。リュックの魅力が、伝わるといいなぁ。

長女に聞いたら

ストレッチに使う我が家のウエイブリングはピンクなのだそう。ふむふむ。

迷って、結局ピンクを選んだのですね。

自分がピンクを好きなんて全く自覚がありませんでしたが、

今日のブログを書いていて、案外私はピンクを選ぼうとしてきたんだなと知りました。

ちなみに我が家はヨガマットもピンクです。

目が見えないのに色にこだわっているというのは意外化もしれませんが、

見えないながらも私は母や長女の視力を借りて結構色選びを楽しんでいます。

今日書いたように、全く思い違いでイメージしていることも多いんですけどね。

全盲の人生は、奥が深い。

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