山形 ~後編~

スポンサーリンク

8月19日

旅館をチェックアウトしてから

年上組はどこか観光に出かけたようです。

私たち若者組は

昨年結婚したKRちゃんの新居を見学に。

双子のKNちゃんも初めてとのこと。

東京の甥っ子たちに「質素な家」と言われたそうでかなり気にしているようでしたが、

物が少なくて、暮らしやすそうなお家だと感じました。

旦那さんの趣味という、家庭菜園がすごかった。

畳2畳分くらい(に感じた)スペースに

あらゆる野菜が植えてありました。でっかいスイカも。

山形県は、ラーメン屋さんが日本一多い県なのだそうです。

若者組4人でラーメンを食べ、

次女のために予約してくれていた

絵ろうそくの絵付け体験というのに連れて行ってもらいました。

水に浮かぶろうそくに、次女はひまわりの絵を描いたようです。

とても楽しかったと言っていました。

そして、

14年前に感動してもう一度観たいと思っていた赤川花火大会。

事前に有料の観覧席や

障碍者用の駐車場の申し込みを行っておいてくださり、

すさまじい人でしたが、花火の正面でレジャーシートに座って観覧させていただきました。

音楽に合わせて花火が上がるすばらしい花火大会です。

14年前もそうでしたが

オープニング、音楽に合わせて花火が上がり始めてすぐ

私、感動して泣いてしまいまして。

一曲目が終わったら

泣いてる自分がおかしくて

泣きながら笑いだして

我ながら

花火の光は一つも見えていないのに

なんでこんなに感動して泣いてるんだろう。

初めてお会いしたKRちゃんの旦那さんが

「見えないんだよね?」と大変不思議がっていたそうでした。

光は見えませんが、

左端から右端までありえない範囲で花火が上がるのです。

その音と迫力と

音楽と重なっている感じが

本当にすばらしいのです。

ーーーーーーーーーー

8月20日

最上川下り

強烈な東北なまりの船頭さんの楽しい話を聞きながら

50分間の川下り。

冬はテーブルがこたつになるのだそうです。

前日に雨が降った影響で、水は濁っていたとのこと。

でも水が少ないと川を下れないそうで、

前日までは上流をぐるぐる回るコースだったらしい。

下れてよかったです。

降りてお土産屋さんに入ると

甘くて芳ばしいたまらないにおいが。

放送で

「館内の甘い香りはあじさいせんべいです」と。

焼きたてを一枚から購入できるとのことで

あまりのおいしさに続けて2枚食べてしまいました。

山形のあじさいせんべい、覚えておこう。

N子おばちゃんのお知り合いの娘さんが全盲らしく、

親子で私に会いたがってくださっていると聞いていました。

私の母がおばちゃんに送っていた

私の家族新聞や学校での講演の録音など聴いてくださっていたようです。

生まれつき全盲という38歳のKさんに会いました。

同じ全盲の女性と話す機会は案外ない私。

しかも県外の、初めての方。

点字のブレイルメモは使っていらっしゃるかな

iPhoneをどれくらい活用されてる方かな

とちょっとドキドキ。

山形便がなかなか聞き取れないところもありましたが、

いろいろなお話をしました。

意外に

ブレイルメモは聞いたことはあるけど触ったことはないとのことだったのでお見せしたり、

iPhoneではなくドコモのらくらくスマートフォンだったことに驚きました。

私の周りでは視覚障害者でらくスマを使われている人に会ったことがありません。

Kさんのお知り合いの視覚障害者は皆らくスマとのことでした。

身近にiPhoneを使う視覚障害者がいなければ

わからないことを習うことができないのでなかなか難しいとは思います。

視覚障害者向け、オンラインのサピエ図書館も利用したことはないそうでした。

視覚障害者に特化したアプリはiPhoneにしかないことが多く、

思い切ってiPhoneに変えられたら世界が広がるだろうなと思いました。

そして、

私たちの県でこれだけ視覚障害者にiPhoneが普及しているのは

少なからず

ちょうどiPhoneのアクセシビリティ機能が日本語に対応した時期(2012年)から

点字図書館に勤務していた夫が

視覚障害者向けiPhoneの使い方講座を繰り返し行ったり

個別に相談を受けたりお教えしたりしていたからなのかもしれないと感じました。

ーーーーーーーーーー

8月21日

山形県鶴岡市のおばちゃんの家には

エアコンがリビングにしかありませんでした。

九州と全く同じくらいの暑さで

五日間みんなでリビングに寝ました。

今回、旅行にかこつけて私が買ったものは

ワコールの下着

ニューバランスのスニーカー

Tシャツ4枚

カーゴパンツ黒

下着も靴も洋服も

いつか欲しい欲しいと思いながら先延ばしにしていて、

旅行がいいきっかけになりました。

最後、庄内空港に送ってくれてお別れの挨拶をした後、

荷物のチェックを受けながら

なんか泣きそうになりました。

楽しかったなぁ。

母に連れて行ってもらったとはいえ

目が見えない私が次女と山形まで来て

みんなに優しくしてもらって

とても思い出に残る旅行ができました。

何気に

リビングのローテーブルの下に敷いてあった絨毯が

私にとっては重要なランドマークになりました。

寝ていた布団から絨毯に沿って歩いていました。

絨毯が切れるところから左に行けばキッチンや洗面所、

絨毯が切れてもそのまま真っ直ぐ進めばドアです。

トイレの場所もすぐに覚えられました。

何より

14年前長女と観た花火を

次女とも観られて幸せでした。

いつか、夫とも観られる日が来るだろうか…。

連れて行ってくれた母、

歓迎してくれたN子おばちゃん、F子おばちゃん、KRちゃん、KNちゃん、

本当にありがとうございました。

iPhoneを使って暮らしている過去の記事

視覚障害者の暮らしが楽しくなるために

視覚障害者のスマートフォン講座のお手伝いに行って

コメント

タイトルとURLをコピーしました