目に入る

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みなさんは
生活していて当たり前のように
たくさんのものが目に入っていると思います。

新しくできたお店、
なくなってしまった建物やお店、
知り合いを見かけた、
こちらに手を振っている人、会釈してくれる人、

テーブルや床に出しっぱなしのもの、
後で持って行こうと置いていたもの、
次に会った時に渡そうと準備していたもの、
汚れている場所、付いた染み、
白髪、ほくろ、日焼けした肌…

子供の伸びた前髪、
子供の伸びた爪、
色あせてきた洋服や下着、

浴室のカビ、

床に置いてあるランドセルにつまづいたり、
天袋の扉を閉め忘れていることに気づかなかったり、
子供の襟から下着が見えていることに気づかなかったり、
靴下を色違いで履いていたり、
マスクが裏返しだったり上下逆だったり…♪

思いつくままにたくさん書きましたが、
例えばこれらは全て、
視覚障害者・全盲の私には
目に入らないため気づかなかったり知りえなかったりすることです。

人から言われて意識したり、
後から知って恥ずかしくなったり申し訳ない気持ちになったり、
誰かを不快にさせることもあるでしょうし、
ご迷惑をおかけする結果になることもあります。

目が見えないことで
気づかなかったり忘れがちだったり見失いがちだったり。

どうしてこのようなことを考えたかというと、

次女は3週間連続で
ピアノの先生に爪を切ってもらうこととなってしまいました…!

「ピアノの前の日は爪を切ろうね」「火曜日は爪切り」と
親子で意識しているつもりが、
こどもの爪が目に入らないため、まあ、すっかり忘れてしまいます。

先生はよく生徒さんの伸びている爪を切ってあげるそうで、
熱くなると爪の伸びも速いこと、
お母さんより先生に切ってほしいと毎週爪切りをお願いしてくる子もいること、
習字や絵の具が付いていたりケガをしていたり、話をしながらの爪切りは先生にとっても楽しい時間であること…
など言ってくださいました。
心温まる優しい言葉、ありがたいです。

このブログを書いている火曜日の今日は、
忘れずに久しぶりに次女の爪を切りました。  よし。

ちなみにですが、
逆に、見えていないのに案外気づくことといえば、

空気や空間の感じで窓が開いていることがわかったり、
エアコンや扇風機の微かな音で消していないことに気づいたり、
歩いていて後ろから来ている車や自転車に誰よりも先に気づいたり、

足がぶつかって家族の足の爪が伸びていることに気づくこともあります。

みなさんにとっての、
意識しなくても『目に入っている』ということが、

目が見えない私にとっては、
『耳から入ってくる音』と『触れたもの』だけが
『目に入る』ということになるんだなと改めて思いました。

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