見えない私たちの家選び

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私たちは結婚して20年が過ぎました。

今の家は、
夫と暮らす、4箇所目の家になります。

結婚当初は、
夫が自営で鍼灸マッサージの治療院を開業するために、
自宅を兼ねた古い広い一軒家を借りました。

しかし契約までには、
視覚障害者の若い二人ということと、
借りた家で治療院を始めたいということがネックになり、
不動産屋さんからなかなか良いお返事をいただけませんでした。

たまたま来られた大家さんと外でばったりお会いして、
実際に会って好印象を持っていただけたのか?
「長く住んでいただけるならぜひ」とあっさり許可をいただけました。

そこで、長女が7歳になるまで10年間暮らしました。

2010年、夫が現在の仕事に変わることになり、
住んでいた家から職場まで車では15分程の距離でしたが直通の交通手段がなく、
通うにはバスやJRを乗り継ぐ必要がありました。

小学校やご近所のみなさんとても優しくて、
環境はとても心地よく離れたくありませんでしたが、

車での移動ができない私たち視覚障害者は、
毎日通う学校や職場には近くないと困ります。

雨だろうと移動は徒歩、
どうしてもの時タクシーを利用するにしても近いに越したことはない、
バスなどでの通勤は疲れるだろうこと、
何より通勤時間がもったいない、仕事が終ったら早く帰宅してほしい…

治療院を兼ねた大きな一軒家は、家賃もその分高く、
やはり転職した職場の近くに引っ越すことにしました。

夫の職場と
2年生になる長女の小学校の
ちょうど真ん中の位置にある団地のような賃貸のマンションをみつけて決めました。

そこに約3年間暮らし、

同じ校区内の分譲マンションの中古物件を購入。

更に4年後、そのマンション内でもう一度引っ越しをすることになります。

夫との家探しはこれまで何度か経験し、
その度に何件かの物件を見に行きました。

見えないながら感じるものがあり、夫婦でいつも同じ直観のようなものがはたらきます。

賃貸の一軒家でもマンションでも、
分譲の一軒家でもマンションでも、

なんとなく好きになれない物件は、
玄関を入った時の空気のよどみというか気持ちよくない感じがあったりします。

逆に「この家に決めよう!」となる時は、
いつも空気が澄んでいるような明るさを感じ、
二人ともすぐに間取りが頭に入り、
暮らしがイメージできてしっくりくる…
という感じです。

今住んでいるマンションとの運命的な出会いについては、
また改めて書きたいと思います。

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