視覚障害者にとって指先は目の役目

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この一週間程、指に絆創膏を貼っていました。

キャベツの千切りをしていて、久しぶりに包丁で左手人さし指の爪部分を切ってしまいました。

出血も痛みもほとんどなかったのですが、
切った爪が割れて剥がれそうなのが気持ち悪かったので、絆創膏で押さえることにしました。

視覚障害者にとって指先は『目の役目』をしていると言えます。

全盲の私が、
左手人さし指の指先が使えないと、

生活するのにとーっても困ります。死活問題。

ちなみに私は点字は右手人さし指で読むので今回それは困りませんでしたが、
夫は左手で読みます。

点字を読む方の指先をケガすると更に困ることになります。

今回私が困ったこと、まず一つ目は、
小銭の判別がつかずレジで時間がかかる!

私は、支払いをスムーズにするため、財布の中の小銭は2部屋に分けています。
1円、5円、10円チームと、
50円、100円、500円チームです。

そうすれば、
安小銭チームで
穴があれば5円、
小さければ1円、
大きければ10円。

高小銭チームで
穴があれば50円、
小さい&縁がギザギザであれば100円、
大きければ500円です。

仕分けられていれば支払いはすごくスムーズ。

ただ、お釣を受け取る度すぐにはチーム分けができなかったりするので、
一時的に部屋割りがぐちゃぐちゃになったりもします。

家に帰ればゆっくり小銭の整理をするのですが、続けてお買い物する日もありますよね。

意識していなかったのですが、
お支払い時小銭を触った時、
親指と中指でつまんで、
人さし指の指先で周囲を撫でて、
何円玉なのか瞬時に判別していたことに気づきました。

親指と中指でつまんだ時点で穴があれば5円か50円。

1円玉は特別小さく、500円玉は特別大きいので比べなくてもある程度わかります。
(たまに単独で見ると10円玉と500円玉が迷うことがありますが・・・)

人さし指の先で周囲を撫でて
ツルツルなら5円、
ギザギザなら50円、

つまんだ時に穴がなければ10円か100円で、
周囲を撫でてツルツルなら10円、
ギザギザなら100円。

その、縁を撫でた感触を絆創膏越しに感じることができないため、

いつもはスムーズなレジで触ってもそれがいくらかがわからず、
目隠しされているようであたふたしてしまいました。

困ったこと、二つ目は、
次女の歯磨き!

歯ブラシを当てている歯の近くを常に左手の人さし指で位置確認というか目印のようにしていたようで、

絆創膏を貼った指を次女の口の中に入れるのは抵抗があり、
中指で代用していますが、なかなかうまくいかずブラシが歯茎に当たったりしています。

その他は、やっぱり料理中!

右手が包丁や炒めしゃもじなどを持つ役割、
左手は押さえたり混ぜたり目の代わりの役目もしていたようで、

その左手に使えない指があるとかなり不便でした。

特に包丁で切る際は、
人さし指の指先が
『食材』と『切りたい場所』との境目を確認する役割のため、

猫の手ができないのも
人さし指の先をケガしやすいのも
見えないと仕方ないのかなと思えました。

私にとって指先を絆創膏で塞がれた状態は、
みなさんにとって目隠しで料理をする感じかなーと思いました。

ちなみに、調理中のフライパンに触れても、カップに注ぐ熱湯に触れても、もう慣れ
っこで火傷はしません。

私の左手お母さん指は
全盲の最前線で
熱さや痛みと戦ってくれていることに気づきました。

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