全盲母が子供と楽しんだトランプ、UNO、オセロについて

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夫が働き始めた職場の保育士さんから、
目が見えない私たちが子供とどのような遊びで楽しんだかと質問を受けました。

我が家の場合は
親である夫と私が目が見えない、娘たちは目が見える
というパターンです。

夫が働き始めた施設では
視覚に障害がある幼児や小中高生が来ることになるので、

子どもたちが視覚に障害があり、保育士さんなど職員が目が見える
というパターンになりますね。

目が見えなくても、目が見える人と一緒に楽しめる遊びということかと思います。

娘たちと遊んできたものを思い出し、お話をしました。
私がすぐに思いついたのは
トランプ
UNO
オセロ
折り紙
しりとり
しりとらん※
私は誰でしょう
ジャンケン
アルプス一万尺
あやとり
サッカー
などでした。

今日は、トランプとUNOとオセロなどについて書いてみます。

~トランプ・UNO~
トランプとUNOは、点字付きの商品が販売されています。

カードの左上に点字でマークや数字が書かれているので
点字が読めれば普通に遊ぶことができます。

私の実家にも購入して揃えてくれているので、
甥っ子たちが小さい頃から実家でも一緒に遊ぶことができていました。

一枚一枚に点字が浮き出ているため、
カードの束はかなりかさばってしまうことになります。

神経衰弱などは、視覚情報として覚えることができないので、
目が見える娘たちが断然有利です。

私は七並べが得意なので、
それだけは絶対に勝ちたいゲームです。

例えば七ならべは、
配られたカードをまずマーク別に4つの山に分けて伏せて
数字の小さい順に重ねておいて

「スペードは今、何から何まで出てる?ハートはどう?」と度々聞いて、
作戦を立てつつ出すカードを選びます。

UNOや切り札や大富豪など、
カードを真ん中に出したり、相手に渡したりするゲームは
出す時にマークや数字をみんな口に出して言うようにお願いしています。

トランプだと
ババ抜き、神経衰弱、七ならべ、大富豪、切り札、スピードで遊んでいました。

神経衰弱とスピードは、見えていないとかなり弱いです。
神経衰弱は自分の近くでめくった数枚を記憶しておいて、5ペアくらい取れたらいい方でしょうか。

UNO、大富豪の時やババ抜きで揃った札など、
真ん中の一か所に出せばいいゲームは自分で置きますが、

七ならべなどは出す場所がバラバラなので
「ダイヤの9でーす」などと言いながら
娘たちに手渡しをして代わりに置いてもらいます。

~オセロ~
オセロも、視覚障害者用のものが作られています。

コマの白い面はツルツる、黒い面はザラザラと、触ってわかるようになっています。
そして、8×8のマスの線が枠になっていて、
コマの白黒を触って確認してもマスから動かないようになっています。

盤に置かれたコマの白黒を
両手で触って状況を把握します。

オセロも私が勝ちを譲りたくないゲームの一つです。

~ジャンケン~
みなさんがジャンケンをする時、
「最初はグー!ジャンケンポン!」
と言いながらグーチョキパーのどれかを出しますよね。

視覚障害者のジャンケンは
「最初はグー!ジャンケンポン!」
の「ポン!」の時に

ポン!ではなく
自分が出した手を言います。

「最初はグー!ジャンケンパー!あいこでチョキ!あいこでグー!」
という感じです。

これで、同じリズムでハンデなしでジャンケンができます。

勝負の結果は、
子供たちは見た目で、
見えない私たちは相手の声を聞いて知ります。

盲学校の中学部に転校して、
クラスメイトの男子三人が給食の何かを取り合ってこのジャンケンをしているのを初めて見た時

シンプルに、すげぇ!と思いました。

こんな風に
ちょっと工夫して変化させるだけで
目が見えても見えなくても同じことができるんだなぁと実感した体験の一つです。

我が家の娘たちは、
当たり前のように声出しジャンケンが身についています。

子どもたちが口に出し忘れたり、
出した手と間違って違うのを言ってしまったりした時など、
モヤッとしたら勝負はやり直しです。

点字や触り心地で視覚障害者にも使える商品があったり、
ルールを工夫したり、
見える人に声に出してもらうというちょっとした手間を引き受けてもらうことで、
楽しく遊べたりします。

おまけの話♪
先日はお風呂掃除をかけて
私と長女でそれはそれは熱いジャンケン対決をしました。

私は
お風呂から上がる前に、明日のために裸のままお風呂掃除をするのは好きなのですが、
服を着たまま掃除するのは濡れるからキライです。

長女も私も自他ともに認める面倒臭がり。
お互いなるべく洗いたくないので、命がけのように真剣勝負のジャンケンをしました。
夫が留守の夜のことです。

2回あいこが続いた後、
・・・私、勝ちました~。

たかがジャンケン
されどジャンケン

ジャンケンで、
親子でこれだけ大声で盛り上がれるんだなと
長女がお風呂を洗うシャワーの音を聞きながら
しみじみ思いました。

今回は長女が「ジャンケンで決めようぜ」と言い出したので、
後ろめたさを感じることもなく、
勝者として優雅にこたつでお湯が貯まるのを待ちました。ふふふふふ。

ほかの遊びについては、また書きます。

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