先日、我が家に来られた
の話を書きました。
今日は夫と次女と三人で
あちらのお宅にお邪魔する約束の日でした。
『全盲』という言葉に関して、少し説明を加えます。
視覚障害は全盲と弱視に大きく分類されますが、教育、医学、福祉などの立場によって定義が異なっています。
全盲(ぜんもう)は
医学的には視力が全くなく、明暗さえ識別できない状態を指しますが、
福祉的な観点では生活視力を失った障碍者手帳1種1級の人を指して区別するケースもあります。
教育的な観点では、点字を使用し、主として聴覚や触覚を活用した学習を行う必要のある児童を『盲児』とされています。
ちなみに我が家の場合、夫は光くらいを感じる全盲、
私は光も全く感じない全盲です。
盲学校に通う中学1年生の女の子、羽ちゃん(仮名)は
生まれつき視覚に障害があり、点字使用者です。
もしかしたら光くらいは感じられる視力があるのかもしれません。
夫は職場で毎週のように会っていますが、
私は今年の2月に初めて会って以来、今日が2回目でした。
私も次女も楽しみにしていましたが、
羽ちゃんもとても楽しみに待っていてくれたようでした。
羽ちゃん(仮名)のお兄ちゃんお姉ちゃんとも会えて、ご家族みなさんとお会いすることができました。
あちらのお父さんとうちの次女がオセロ(持って行った視覚障害者用)をすることになって、
最近恐ろしい強さになっている次女が羽ちゃんのお父さんに負けていました。
途中で次女が「コマを置けない時はどうするの?」と聞きに来ました。
羽ちゃんのお父さんは、相当強かったようです。
羽ちゃん(仮名)はオセロに触ったことがなかったようですが、
お父さんと次女の対戦の後に「私もやってみたい」となって、
ルールを聞きながら次女とオセロを楽しんでくれたようです。
その間、夫と私は
羽ちゃんの家にお邪魔することになった当初の目的、
お使いのパナソニックのドラム式洗濯機がスマホで操作できる機種とのことで、
iPhoneのボイスオーバーで、視覚障碍者でも使えるものなのか見せてもらいました。
結果、使えそうでした。
ドラム式はタッチパネルなので、全盲の私には使えないものと思っていました。
洗濯機本体のタッチパネルを操作することはできませんが、
スマホを使ってメニュー選択からスタートまでできることがわかりました。
羽ちゃん(仮名)は
「Wちゃんのこと、大好きになっちゃった~」
「Wちゃん、抱きしめていい?」
と、次女を大好きになってくれて、愛情を表現してくれました。
目が見えないと相手の姿が見えないので
触って抱きしめて存在を確認しているように感じ
純粋で素直な想いに、なんだか感動しました。
始めは「緊張する~」と言っていて、
お別れが近づくと「名残惜しい~」と言ってくれていました。
私や次女の毎日のルーティーンをたくさん質問されました。
次女の生活は
学校から帰ったら手を洗って
YouTubeをつけて
宿題をして
YouTubeを観て
寝る時間になって急いで明日の準備の鉛筆を削ったりしてるよぉと教えてあげました。
そうやって様子を聞くことで
その相手の暮らしを想像しているのかなぁと思います。
「Rちゃん(長女)ってどんな声?Rちゃんにも会ってみたいなぁ」
と、うちの長女にも会いたいそうです。
声については、低くて男の子っぽい声だよと言っておきました。
いつか長女も会えたらいいなと思います。
後日お母さんとメッセージのやり取りをしていて、
次女が羽ちゃん(仮名)のことを特別扱いせず普通に受け入れてくれて、
それが羽ちゃんには心地よかったと思うと書いてありました。
なるほど。
確かに、視覚障害者はちょっと特別な存在ですが
どう接していいかわからないという対応や
ものすごく大事に扱われたりするのも居心地が悪いです。
遊びにお邪魔する前次女には
「いつもお父さんとお母さんに接してるみたいにしてくれたらいいと思うよ」
と話をしていました。
大人ではない視覚障害者に会うのは次女も初めてでしたので、少し心配もありましたが、
帰りには「また遊びに来てね」と言ってもらえて、よかったと思います。
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