全盲母の私との、距離が縮まる瞬間

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全盲の視覚障害者の私は

目が合わないので相槌がないと話を続けていいか不安になったり、

私に言われているのかわからず返答に迷ったり、

うなずくだけの返事をされてもわからなかったり、

コミュニケーションで微妙な難しさを感じることがあります。

両親視覚障害者の我が家の娘たちは

私たちの問いかけには声を出して返事をし、

ジャンケンも「グー」「チョキ」「パー」と口に出して言ってくれます。

娘たちにとってはそれが自然で当たり前のことでした。

娘たちのお友達が遊びに来たり、外であったりした時、

私が話しかけても返事がないと感じることがよくあります。

そんな時は

まだ緊張して返事をしてくれない場合もあれば

うなずいていて娘が「そうだって」とか「違うんだって」など通訳してくれることもあります。

それがある時、

その子が声を出して返事をしてくれるようになる時がきます。

視覚障害者、全盲母の私と

娘のお友達との距離が縮まる瞬間です。

距離が縮まったと、私が感じられる瞬間です。

これまでの経験上、

何度か会っているうちにその時は必ずきます。

先日、立て続けにその時がきました。

一人は次女の部活のお友達で

一緒に帰るあいりちゃん。

実は

帰りが暗いのでガイドヘルパーさんとお迎えに行くようになった頃から、

それまで毎日一人で帰ってきていた次女は同じ方向に変えるお友達ができました。

なので、この2カ月半、私とガイドヘルパーさんと、次女とあいりちゃんと

4人で歩いて帰っています。

そのあいりちゃんは

私が話しかけてもいつも返事がなく、

私からはあまり話しかけなくなっていました。

それが先週、

帰りながら私が次女に何かを聞いたら

次女より先にあいりちゃんが答えてくれました。

その後も積極的に説明してくれました。

もう一人は

長女のお友達のことちゃんです。

高校の部活で一緒だったことちゃんは、長女の大の仲良しだったのですが、

長女の社会人一年目、

おそらく浪人中だったらしいことちゃんとは連絡が途絶えていました。

一年後、ことちゃんの進路が決まった頃から連絡が再開して

今では長女の家によく遊びに来ています。

昨年末の『今年の良かったこと』を言い合う日、

長女の一つ目は「こととの関係が復活したこと」でした。とてもうれしかったようです。

そのことちゃんも、人見知りなのか会っても私と直接話すということはあまりありませんでした。

長女に誘われて楽しく買い物

の日、

三人で楽しく買い物をしていて

私が長女に何か聞こうとしたら、ことちゃんが答えてくれるという場面がありました。

長女がいない時間も二人で話をしました。

同時期に

娘たちの近くにいるお友達と私の距離が縮まったと感じる出来事がありました。

目が見えないと相手の表情がわからないので、

声をかけたことに対して反応がないととても不安になります。

いると思って話しかけたけどそこにいないのか、

聞こえなかったのか

聞こえたけど無視をされたのか

同意してうなずいてくれているのか

私の問いかけで困らせて返事ができないのか

反応がないことでいろいろと考えてしまいます。

小学生のあいりちゃんと、大学生のことちゃんと、

前よりコミュニケーションが取れるようになったこと、

私にはとっても嬉しい出来事でした。

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